Episode03:可愛いは正義でもない




 改めて見ると、非常にかわいい。頭を動かす度にツインテールがフワフワと揺れる様子も、箒をガサガサと不慣れに動かす様子も、埃を吸ってムズムズするらしい鼻をこする様子も、やや幼げな雰囲気がして、かわいい。ただし――。
「ねぇねぇ」
「何?」
「男の子に聞く機会があったら聞きたかったんだけど、モナリザの手でぼ○○できる?」
「早く掃き掃除終わらせろ!」
 ――ただし、言動以外は。



 脳内で今の状況をあらすじ風に整理すると……ここまでのあらすじ、ジミヘンをすっごく上手に弾いていたのはちょっと頭のいかれた女の子でした、まる……って感じか。
「ねぇねぇ」
「何だよ」
「何で君はここに来たの?」
「いや……歩いてたらジミヘンが聞こえてきたから」
「……ジミヘンわかるの?」
「当たり前だろ。音楽やっててわからない奴なんてなんてモグリじゃん」
「だよねぇ!」
 急に大声を出すので耳がキーンとなった。なんかわからんが興奮してる。
「……まぁ昨今の高校生で好きな奴は結構希少だと思うけどなぁ。俺は結構好きだけど。
「やっぱり偉大な先人から学ばなきゃだよねぇ。あ、そうだ。あのさぁ、レッチリって言ってわかる?」
「おい馬鹿にすんなよー。誰でも知ってるだろ。特にベーシストならな」
「いやいやそうでもないんだよ」
「はぁ?」
「私が昨日まで組んでバンドの子なんてレッチリのコピーやろって言ったら。レッチリって何って言い出すんだよ?」
 ……ビンゴ。やっぱりこの子が件のリードギターの子っぽいぞ。ってかレッチリのコピーって。おい。世の中には無理というものがある。
「それなのにバンプとかチャットモンチーとか抜かすからキレちゃってさぁ…大喧嘩しちゃって解散しちゃった。」
 なるほど。そんなどうでもいい理由だったのか。
「でもバンプとかだって良い曲は良いだろ? 一概にダメとは言えないんじゃ…」
「でもレッチリなんて無名なバンドよりバンプの方がかっこいいって言い出すんだよ?」
「それならイラっとくるかも」
 レッチリが無名ならバンプなんてカスにも及ばない。バンプとかアジカンだけ聞いて、「俺、ロック聞いてるから」というアイデンティティを作る中高生は確かにイラッとする。まぁそれに対して玄人ぶって怒ってる奴も大したロッ○ンポ野郎だけどな。でもそんなことでバンドが解散するまでの喧嘩にはならないと思うけどな。こいつレッチリ好きなのかな?
 話しているうちに思ったのだが、こいつ実は悪い奴じゃ無いのかもしれない。変だけど。
「そういえば、何でここで練習してたんだ?」
「むー」
「何だよその声……」
「いやいや、お恥ずかしい限りなのですが…」
「はぁ」
 急に丁寧になった。何だよこれ。
「その解散したバンドの練習場所にと思って勝手に改造しようと思ってたんだけど……」
「……無駄になった、と。機材はどうしたんだ?」
「……アンプとかは私の家から頑張って運んできて、ドラムセットは潰れたのがここに置いてあったのを私が一時間かけて直して……」
「……そして無駄になった、と。」
「お察しの通りで……」
 ヤバい。本気でへこんでる。ちょっと涙目だ。これは地雷を踏んだ気がする。やっぱりバンドがダメになったことを気に病んでたのかな。これだけの準備をしてたわけだし。
「あの、さぁ……」
「何?」
 俺はソフトケースからベースを半分出しながら言った。
「練習しない?……一緒に」
「……うん。」
 目を手の甲でこすって、その子もギターを取り出した。



 もう一度言おう。
 この子は上手い。
 なんつーか、桁違いだ。これまで何人か同年代の奴の演奏を聞いたけど、次元が全く違う。
 鋭いピッキングから力強さを持った音が生まれる。音がつながって溶け合って洪水みたいにしてアンプから流れ出す。機械みたいに速くて正確な連符をあっさり弾いたと思ったら、計算されきった自然な揺らぎを持った音でソロを甘く弾きこなす。
「何ぼーっとしてるの?」
「いや、その……お前すげえ上手いな」
「むー」
 凄く恥ずかしがっている。むー、って口癖なのかな。かわいい。ってかこれじゃ俺が女好きみたいじゃないか。え? 違うのかって? 俺は善良な一般市民ですよ?
「……これ弾ける?」
 と恥ずかしいのを隠すようにその子が弾き出したのは、レッチリのストーン・コールド・ブッシュのイントロだった。奇跡的にこの曲ならいける。中学の時やってたバンドの卒業ライブで使った曲だ。演奏はめちゃくちゃだったけどね。若気の至りさ。ハハ。
 俺もその子について行くようにして弾き出した。二人の音が溶け合って、絡み合う。……凄く楽しい。他人と合わせて弾くの久しぶりだしなぁ。その子の出す音色に合うように、前ノリで少し強めにピッキングしていく。ってか今気が付いた。こいつリードギター弾きながら歌ってる。この曲でそれは無理だろ普通……なんだこいつ。気持ち悪い。アンソニーの叫び声まで再現してる。

 君がアレしたりコレしたりしてくれるときは
 君はきっと上手くできるのさ
 その娘はヤラせてくれない女
 だけどその娘の瞳は大理石のようで

 まぁ、歌詞はアレだよね。若気の(略)ってことには……ならないか。ハハ。
 ベースのソロまで来た。派手だけど割と単純なフレーズ。ポイントはきちんとビブラートをかけること。うん。きまった。その後のギターソロは…………マジパねぇ。なんかどうやってその音出してんのか、ってくらい音数多い。何のソロだよ、それ。



 曲が終わった。俺は目を閉じて深く息を吸い込み、肺の中に酸素を入れた。二人とも走り疲れたように暫く静止していた。
「……あ、のさ、」
 その子が空気を割るようにして声を出した。まだ肩で息をしている。
「君も上手いじゃん」
「……そりゃどーも」
「習ってたの?」
「独学。見よう見まねで。強いて言うならユーチューブが先生」
 だから奏法に変な癖がついてる気がするんだよね。
「あのベースソロ、エロかった。」
「あのなぁ、褒めてると解釈してやるが、もっと違う表現ないのか?」
「じゃあ……抜ける」
「お前基本下ネタだよな」
「下ネタは正義だよ?」
 ……き が く る っ と る。
「じゃあ、……お前のソロもエロかったぞ」
「……むー」
 なぜそこで顔を赤くする。俺が下ネタ言ったみたいじゃないか。
「そういえば、……今更なんだけど、君、何て名前?」
「…………ホント今更だよな」
 なんか恥ずかしい。自己紹介って苦手なんだよね。前も言ったけど。
「……桂木、桂木鷲。お前は?」
「むー……私は……一ノ瀬凜」
「良い名前だな」
「なんで?」
「なんとなく」
 二人で笑った。何が何だかわからなかったけど。運命的な出会いってこういうことを言うんだろうな。二人を引きつけ合う引力のような物を感じた。それはストーリーのプロットとか大いなる力とかそういうメタな物ではなく。



「ぷはー!……やっぱファ○タはオレンジだよね!」
「いや、グレープだろジョウシキテキニカンガエテ」
 フレーズをつなぐ勝負で負けてジュースをおごらせられた。初めクリックに合わせながら一ノ瀬が弾いた8小節ぐらいの簡単なフレーズをどんどん変奏しながら交互につないでいって、ネタがなくなったら負けと言うことにしたのだが、お互いフレーズをどんどん複雑にしていって、相手のよりも単純なのを弾いたら負けみたいなルールが勝手にできあがっていた。あいつはベースで弾けない速度で連符を重ねていくのだ。俺も負けじと、スラップを駆使して頑張ったのだ……が、盛大に負けた。まともにできないくせにロータリー奏法とかやって最後指ちぎれそうになった。ってか最後には最初の主題から見るも無惨な鬼畜フレーズに変わっていた。一ノ瀬凜、恐るべし。
 そんなわけで、結局完全下校手前まで二人で練習した。もう六時前なのだが、思ったより明るい。まぁそのうち暗くなるだろうけど。俺はファ○タグレープの空き缶を手持ちぶさたに握りつぶしながら呟いた。
「……楽しかったな」
「私も、楽しかった」
 一ノ瀬も呟き返した。上を見上げると濃い橙色の雲がうねうねと空を流れている。今日はなかなか良い一日だったな。久しぶりに思いっきり弾いた気がするな。誰かと練習するのは楽しい。一人よりも、二人の方が楽しい。柚木が入院してから一人で練習する時間が増えたから、そんなことを思ってしまった。…っんん?、なんか忘れてないか、俺?なんか、こう、テーマとか目標的な感じの……
 あ、
 忘れてた。
 俺こいつをバンドに誘いたかったんだ。
「しゅーくん」
「なぜ名前で呼ぶ」
「そっちの方が萌えるでしょ?」
「むしろお前が燃えろ」
「わたし、そろそろ帰ろうかな」
 しまった、逃げられる!一ノ瀬が立ち上がって帰ろうとしたので俺は慌てて声を出した。
「……一ノ瀬!」
「凜!」
 タイミング良く二人でフルネームを奏でることになった。なんだこれ。
「……いやなんでだよ」
「名前で呼んだ方が二文字だしエネルギーを無駄にしなくてすむよ?イチノセだと四文字でしょ?」
「確かに……凜、かぁ……若干呼ぶの抵抗あるよな、ってそういう話じゃない!」
「何?」
 帰ろうとして立ち上がって右足を一歩出した状態で凜が不思議そうな顔をして振り返る。
「あのさ……」
 ちょっと待て、俺。ここで唐突にバンドに誘って乗ってきてくれるか?お昼十二時頃にやってるグラサン男のテレビショッキングじゃあるまいし…ってかアレって仕込みだよな……。
「何なの?早く言わないと帰っちゃうゾ?」
「……きもい」
「調子乗った。正直ゴメン」
 やっぱりこいつならいけそうな気がしてきた。俺がようやく決意して口を開こうとした瞬間、凜が先に口を開いた。
「あ、そうだ。さっきふっと思いついたんだけど」
「何?」
「……私と一緒にバンドやらない?」
「は?」
 え?
「むー……今やっと勇気出していったのに……」
 ちょっ、
 マジで?
「いや…あの…さぁ」
「マジ恥ずかしいなぁ……やっぱ嫌?」
 凜は顔を紅潮させながら早口でボソボソ言い始めた。
「嫌ならいいよ……私クラスで浮いちゃってるし、昨日私ボロカス言い合ってバンド解散しちゃったところだし、そんな奴と組みたくないと思っても仕方ないし、やりたい曲の趣味だってみんなと合わないし、って、え?」
 俺は凜を抱きしめた。
「…何で?え?ちょっ!」
「……俺はこの感動をどう言葉にすればいいのかわからない」
「……は?」
「まさに俺もお前に同じことを言おうとしたのだ。」
「……はぁ。」
 なんか言葉が堅苦しくなってしまう。混乱なう。
「とりあえず、離して欲しいな」
「あ、ごめん」
 俺が離すと凜はまだ紅潮している頬を両手でこすりながら上目で俺を睨んできた。
「むー……初ハグ奪われた」
 ここで冷静になった。俺も顔が赤くなる。暑い。春なのに暑い。俺の黒歴史に新たな一ページが刻まれた。
「しまった…勢いとはいえ……やってもうたがな……」
「むー……何で関西弁なんだよー」
「あの、まぁ、とりあえず、バンドはやろうってかやりたいってか一緒にやりましょうお願いしますみたいな」
「あー……こちらこそお願いします」
 とりあえず握手した。それにしてもやらかした。どこかに頭をぶつけたくなってきた。さて、この後家に帰ってから血が出るほど頭を壁に打ち付けることなるのは、別のお話。
「いいよいいよ、欧米じゃ日常茶飯事だぜ!」
 俺の顔が相当変色しているのに気づいたのか凜が笑いながらフォローを入れてきた。
「いや、ここ日本だし」
「まぁそれは置いといてー」
 両手を前に突き出して左に受け流す。
「ドラムとかギターとか他に誰かいるの?」
「ドラムは確保してある。他はまだ」
「そっかぁ……どんな人?」
「スッゴクヤサシイヒトダヨ!」
 見た目以外は。
「……なんか嘘ついてない?」
「……まぁ、今日は遅いし、明日考えようか」
「絶対なんかあるでしょ!」
「ないないハハハハハ」
「むー……まぁ明日わかるか」



 二人で一緒に校門を出た。これって青春っぽいよな。……友達いない俺には関係のないシチュエーションだと思ってました。ちょっと嬉しい。
「誰かと校門でるのって青春っぽいよね。あと、校門って言葉の響きがアレだよね。」
「同じこと考えてた。前半だけ」
「そういえば、現代フランスの歴史学の主要な学派に、アナー…」
「それ以上言ったらブロックさんとフェーブルさんにぶっ殺されるぞ?」
 この下ネタ野郎……じゃなくて下ネタ女め。
 凜が乗るバス停まで二人で歩いた。俺は徒歩で通学しているので公共交通機関とはあまり縁がない。ちなみに歩きながら話していたことは……ちょっと言えないくらいアレなので省略します。ご想像にお任せします☆
「じゃ……私はここで」
 バス停のところで凜が立ち止まる。俺は手を振りながら先に歩いた。10メートルほど歩いたところで振り返ると、バスを退屈そうに待つ凜が見えた。夕焼けの橙色が顔にきれいな影を落とす。なぜか無性に声がかけたくなった。
「りーん!」
 俺は大きく手を振りながら叫んだ。
「なにー?」
「また明日なー!」
 凜は少し恥ずかしそうに手を振り返してくれた。
 俺は角を曲がってからガッツポーズした。これで最低人数は集まった。



 朝起きたとき、私は、やっぱ夢だったんじゃないかな、と思った。
 今まで他人とセッションすることなんて無かった私が、初めて組んだバンド。それが僅か一週間でつぶれてしまった。私がレッチリにこだわったせいで。
 落ち込むと私はジミヘンを弾く癖がある。お父さんに言われるまで気づかなかった癖だけど。無くてなんとかっていうもんね。でも、どうしても苦しくって、どうしても右手を高速で動かしたくなる。すると何もかも忘れて気持ちよくなれる。これってエロいよね。アハハ。
 自分で改造した練習室に閉じこもってパープルヘイズを弾いてたら男の子が入って来た。すげえイケメン。絶対リア充だと思った。むー……リア充なんて全員爆発すればいいのに。カップルでアニメイトに入ってくる奴らとかみるとその場で切腹してほしくなる彼氏のいない私。いや、むしろ彼氏なんていらないので金が欲しい。クラ○ドのDVDボックス全巻欲しいしク○ナドは人生……どうでもいいよね、これ。それで、その男の子にはジミヘンやレッチリが通じた。ちょっと嬉しかった。あと下ネタ言ってもあんまりひかれなかった。やったね。
 私の一番好きな曲をその子と一緒に弾いた。その子のベースは凄く上手かった。テクニックもすごかったけど、それより音が良かった。音がきちんと作り込まれていた。一人でいるのが好きなのに、誰かと一緒にいたい。その子のベースの音は、なぜかそんな風に聞こえた。誰かを求めて叫ぶような、悲しい音……っていっけね、真面目に考えたらだめだよこういうのって。リー先生もいってたよね、ドントシンク!フィール!って!
 まぁその後、勝負したりジュース飲んだり、えーと…その……だきしッ、抱きしめられたり……わあああああああああ何このイケメン石けんみたいな良い匂いする冷静に匂いかいでる私きめええええええええええええええqあwせdrftgyふじこlp;@……はぁ……はぁ、落ち着いた。うん。その後バンドを組む約束をしたりした。こんな良いことが続くわけない。多分夢だったんだ。白昼夢ってあるんだな、あはは。
 私は両手で頬を二回叩いた。パンパン。痛い。自分でも驚くほど素早くベッドを抜け出して高速で着替えた。顔を洗って歯を磨いてご飯を食べてと機械的に体を動かす。一瞬でも止まると眠たくなっちゃうから。ちなみに朝食の途中で一瞬静止したお父さんが横で座ったまま寝ている。そっとしておいてあげよう。うんうん。
 カバンとギターとエフェクターケースを抱えて家を飛び出した。無駄に重い。どうせ個人練習するだけなら家でやればいいのに、手持ちの機材を全部学校に持って行ったがためにこんなことになってる。背中で眠っているのはお父さんに土下座して譲ってもらったエリッククラプトンモデルのストラト。今まで弾いたギターの中で一番私になついてくれている。お父さんの手の上で腐ってるより私と一緒にいた方がギターも嬉しいはずだ。うぬぼれかな?
 学校に着いて私が教室に入っても誰も声をかけない。目線くらいこっちにくるかもしれない。でもすぐ違う方向に向く。私はこの教室ではいらない子。お弁当のなかの黒豆くらいいらない子……でも私は黒豆が好き。甘いし。おいしいし。
 授業が始まっても私はボーッとしていた。一年一組一番一ノ瀬凜。一がいっぱいな私は名簿順で座っているので、教室の窓際の最前列に座っている。一組の教室自体が一番南側なので、昼になるにつれて太陽光がどんどん強くなって私に降り注ぐ。するとだんだん眠くなる。一時間目、二時間目、休み時間、三時間目、四時間目……。うとうと。また昨日みたいな無駄に幸せな白昼夢が見れないかなぁ……無理か。ずっと席に座ってたって何も起きない。隕石も落ちてこないし、宇宙人も現れないし、後ろの女の子が「部活を作ればいいじゃない!」なんて言ってSでOでSな団体を作ってくれたりしない。世界は何も変わらない。
 昼休みになった。
 入学後二週間ともなれば他のクラスメイトたちはもう友達グループを作っていて、楽しそうに談笑しながら昼食をとっている。もちろん私は一人で教室の隅でボーッと弁当を食べていた。え?この文章なんかデジャブだって?気のせい気のせい。コピペとかじゃないって。弁当の中には黒豆が入っていた。ラッキー☆ そしてタイムリー☆
「凜!」
 ご飯を食べたらまたあの練習室に行こう。それでまたパープルヘイズを弾こう。そしたらまたあの白昼夢が見れるかもしれない。私は黒豆をつまんだ。
「凜!」
 ってか白昼夢だってわかってるならもっとあの男の子に長いこと抱きしめてもらっときゃ良かった。あんな経験もしかしたら人生で二度と無いかもね。……しかし良い匂いだった。私ってもしかして匂いフェチかも。どんな匂いだったかっていうとちょうど今わたしの鼻の中に進入してくる匂いと似て、
「……お前わざと無視してんのか?」



 前を見たら、
 あの男の子がいた。
 箸でつまんだ黒豆がぽろっと落ちた。




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